中小企業診断士 独学勉強法と参考書選び(失敗談あり)
引き続き中小企業診断士ネタ。
今日は前回の「独学か予備校か」に続き、勉強法と参考書選びについてです。ここでちょっと失敗しちゃったこともありその辺も交えつつ。
独学に決めた→次は勉強法をどうするか
独学だなと思ったあとまずやったのは「勉強法の勉強」でした。
まず資格概要把握のガイド本を購入
とりあえず、「中小企業診断士 勉強法」とかでググりまくったのですが、
あまりまとまったものがなかったです。
なので全体的な試験体系理解も行うため、とりあえず飛び込んだ本屋でこれを買いました。
中小企業診断士のガイド本は本屋には3冊ほどありましたが、これが一番まとまってたかな。
一問一答式、体験談ベースでわかりやすかったです。
ネット検索もいいですが、ざっくり全体像を把握するのには、やっぱりリアル本が適してますね。
こういったガイド本とネットでググった結果、独学に適した勉強は、なんといっても
過去問やり尽くす
これに限ることがわかりました。
参考書はTAC択一だった
さて、資格概要と過去問を中心とした勉強法に方針を定めたところで、まずは参考書(テキスト)です。
INPUTがゼロ状態では流石に過去問も解けません。結論からいうと、参考書はTACのスピードテキスト択一でした。
ここは択一でした。
中小企業診断士の参考書(テキスト)はTAC独占市場状態のようです。
なお、中小企業診断士の出題範囲って以外と探しても出てきません。科目タイトルは決まってるけど、出題範囲がこんなにふわっとしている試験も珍しい。おそらくそういった理由もあり、予備校や出版社は参考書を作りにくいのでしょう。
また毎年少しづつ傾向も変わるので、
参考書作る側もそこに追いついていかないといけないわけで、結構な手間がかかります。
その手間をかけられるのは
大手予備校のTACのみになっちゃってるのかなと推察します。
少し話がずれちゃいましたが、とりあえず致し方なしで、TACの参考書を購入しました。
問題は「過去問集選び」
さて、参考書が決まったら重要な過去問選びです。実は私はここでいくつか失敗をしています。
失敗。それはTACの「スピード問題集」「過去問題集」を買ったこと。
参考書の流れでそのままTACの「スピード問題集」「過去問題集」というのを買ってしまったんですよね。これTAC社が推奨している勉強法でして、
【合格への道】
STEP1 スピードテキストでインプット学習
↓
STEP2 スピード問題集でアウトプット学習
↓
STEP3 第1次試験過去問題集で実戦演習
という流れなのです。このSTEP1のスピードテキストは全然いい本なんですが、STEP2、STEP3のこの二冊は独学者には向かないです。
独学者は買ってはいけないTAC「スピード問題集」(注:過去問じゃない)
少々名称がわかりにくいのですが、これは過去問ではないです。これはTAC特製の比較的難易度の低いただの問題集。過去問題集ではなく練習用の問題集なわけです。
ゆっくりゆっくり階段をのぼるような勉強法で学ぶ方にはいいかもしれませんが、私にはそんな時間はありません。
しかも「問題」と「回答」が本の前半後半に分かれているのですよね。わたしはしばらくこの問題集とお付き合いしてしまったのですが、後半は本を真っ二つにぶった切りました。
なお、この問題集をやらないと、いきなり過去問は辛いのでは?と最初は思いましたが、全然そんなことありません。
どの過去問集にも丁寧な解説がついていますので、この中間のSTEP2は不要かと個人的には思いました。
独学者は買ってはいけないTAC「過去問題集」
次に買ってしまったのは、本当のTACの過去問。
実際に出題された中小企業診断士試験の過去問を集めたものです。
なお過去問集自体は実はあまり付加価値がなく、簡単に作成できてしまう本のようです。中小企業診断士の過去問題はフリーで公開されていますし、1回まとめて複数年分の過去問を作れば、あとは毎年1年分だけ更新していけばコストはそこまでかかりません。
そのためAMAZON等を見ると中小企業診断士の過去問集は非常に沢山出てきます。
ではよい過去問集とはなにか?
それは勉強のしやすさを考慮された「構成」になっているかです。
TACの過去問は以下の構成となっています。
- 【問題編】
- H28年度の問題1、2、3・・・
- H27年度の問題1、2、3・・・
- H26年度の問題1、2、3・・・
- 【解説編】
- H28年度の解説1、2、3・・・
- H27年度の解説1、2、3・・・
- H26年度の解説1、2、3・・・
これ非常に使いにくいです。何が使いにくいか?
- 過去問ベースで勉強していくということは、過去問年度単位で勉強するわけではなく、テーマごとに勉強していく。TACの過去問集のように、実際の問題の順番で並んでいるとひとつのテーマを集中して学習できない。
- 過去問ベースで勉強していくということは、解いてみて、すぐに答え合わせをする。むしろ解説を読み込んだり、解説を暗記したりする。TACの過去問集のように【問題編】【解説編】が別れているとページの行き来が発生してかなり煩雑。
というわけでTACの問題集を使って独学過去問勉強法をやろうとして、ちょっと挫折しかけました。。
挫折しそうになりこのサイトに助けられた
そんな心折れそうになっているなか、Twitterでふとお見かけした中小企業診断士の独学勉強に特化したサイト。このサイトに助けられました。
中小企業診断士│過去問(一次)の使い方〔これだけ抑えればOK〕
ここでオススメされてちょっと悩んだけど買ってみたのがこちら。
「同友館」というところが発行している過去問なのですが、この過去問は
本当に素晴らしかった!
同友館のこの過去問集の構成は
- 【テーマ1】
- H28出題問題→その回答と解説
- H27出題問題→その回答と解説
- H26出題問題→その回答と解説
- H25出題問題→その回答と解説
- 【テーマ2】
- H28出題問題→その回答と解説
- H27出題問題→その回答と解説
- H26出題問題→その回答と解説
- H25出題問題→その回答と解説
これにより
- テーマ別に問題が集められている →例えば今日は”企業ドメインというテーマ”について集中的に勉強しよう、という勉強法が過去問ベースで可能。
- 問題のすぐ後ろに解説がある→すぐに解説を読めるので過去問ベース勉強がスムーズ。
というわけで、完全に過去問をベースにした勉強にチューンされています。
こちらで7教科分の過去問が全部そろいます。
中小企業診断士試験 過去問完全マスター 1 経済学・経済政策 (2022年版)
中小企業診断士試験 過去問完全マスター 2 財務・会計 (2022年版)
中小企業診断士試験 過去問完全マスター 3 企業経営理論 (2022年版)
中小企業診断士試験 過去問完全マスター 4 運営管理 (2022年版)
中小企業診断士試験 過去問完全マスター 5 経営法務 (2022年版)
中小企業診断士試験 過去問完全マスター 6 経営情報システム (2022年版)
中小企業診断士試験 過去問完全マスター 7 中小企業経営・政策 (2022年版)
全く不満がないわけではないがこんな工夫も可能
ただ100%満足かというと、そんなわけでもなく。
問題と解説が近すぎて、問題によっては問題のすぐとなりに回答がかいてあったりしてすぐ回答を見ちゃって練習にならない
確かにこれはあります。
ただしそんなの付箋で隠しちゃえばいいわけで。
また最終ページ付近に索引がついていますがここもよく使うのですが、
最後のページってその出版社の広告とかついてますよね。
パッと索引に行くときにこの広告ページが邪魔です(笑)
なのでわたしはこの広告ページも雑に破いて捨ててしまいます。
参考書ぶったりぎりにしろ、いろいろ自分でHACKして勉強してくのって楽しいですよね。
同友館の過去問集の注意事項
1点だけ、この同友会の過去問題集で注意事項があります。
それは「発売時期」。
実は同友会の過去問集の最新版発売時期って毎年2月末以降で、
TAC等の問題集と比べるとちょっと遅いのです。
独学での勉強法は過去問も参考書も
平行してやっていくのが普通かと思いますが、
最新の同友会過去問を使うとこれが2月末以降になってしまう。
(2月以前のタイミングで過去問通じた勉強法ができなくなる)
で、おすすめは、さっさと昨年版の過去問集を買っちゃうことですね。
1年でそこまで出題傾向は変わりませんし、
気になったら中小企業診断士の公式サイトから昨年分問題をDLすればOK(無料)。
優先順位としてはさっさと10年分の過去問をこなして、
中小企業診断士試験の全体の傾向を把握したほうがよいという考え方です。
というわけで、
まとめ
- 独学勉強において参考書(テキスト)はTACのスピードテキストでOK
- ただしTACの問題集・過去問題集は独学学習者は買ってはいけない
- 独学での中小企業診断士勉強者は「同友館」の過去問題集がおすすめ
- 間違ったテキスト/問題集を買ってしまったと思ったら迷わず乗り換えよう
それでは